熊本ヤマハU1S様オーバーホール
5年前に某有名ピアノ屋さんで中古で購入したヤマハU1。
一年定期で調律もされています。もし納品した後に虫食いが発生したならば
調律の時に処置すべきだけど、掃除の後すらありません。調律って何の為にするのでしょう?
しかしこの症状だと、納品時からこの状態だったと推測できます。全く信じられない状態です。
高いお金を払って購入されたお客様が可哀想でなりません。同業者として情けないばかりです。
精一杯の事はさせて頂きます。新品のように甦らせますので暫くお待ちください。
ヤマハの傑作u1、今でも一番人気ですね。
キープレート・ペダル等は磨かれた後があります。 これから解体します。
鍵盤押さえクロスの虫食い。 ミュートフェルトのゴキ糞シミ。 バランスクロス虫食い。
バックレールクロスの物凄い虫食い。何故このまま出荷したのだろう? レールとハンマーヘッドのシミ。
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フロントパンパンチングクロスも酷いです。 虫が喰らい付いています。
鍵盤は箱詰め。 先ずはお掃除から。 アクションを外します。
ダンパーヘッドの汚れ。 ダンパーレバーにカス。 こんなとこに虫の抜け殻が。
ゴキ男君のシッコの痕。 ハンマーが虫食いで・・・。 ダンパーフェルトも穴が・・・。
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気合を入れニャイと!! チューニングピンの埃と錆。 弦も黒く錆びてますね。
近くで何か磨く為にコンパウンドを掛けたのでしょう。白いのが飛び散らかってますね。
付着コンパウンドは断線の原因。 これはゴキ男の仕業ですね。このまま売却は凄い。
錆で弦が細くなってます。切れるでしょうね。 弦の奥の響版も汚い。 ピアノ裏も凄い事に。
外した拍子木の裏。 口棒を外します。 やはり錆びてますね。
下側のフレームの埃。 白いコンパウンド・下にはゴキ糞。 巻き線奥のフレームも汚い。
下側フレーム埃。 ゴキ卵の欠けら。 錆びて変色の巻き線。
弦を外します。 巻き線は業者に送り、同じ物を作ってもらいます。
プレッシャーバー外し。 物凄い事になっていますね。プレッシャーバーを外さないと見えませんね。
手袋が破けました(**); クモの巣発見。 芯線は廃棄処分です。
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響板が汚い・・・(~~)+。 チューニングピンを外します。 錆きったチューニングピン。
裏をお掃除。 馬に乗せてピアノを倒します。 底板が見えました。
底板を外します。 錆びたビスがなかなか回らずにようやく外れました。
隅々までゴキ糞と虫の粉。 ペダル窓のクロスが虫喰われでなくなっていますね。
やっぱり解体しないと見えない部分が多数ありますね。 掃除完了。
外した底板の黒いのは埃ではなくゴキ糞。 これは虫の抜け殻。 ペダル受けクロス消滅です。
棚板を外します。 棚板の下もカビ・糞・・・。 これからフレームを落とします。
先ずはビスを抜きます。 腕木外し。ビスを抜きクサビを打ち込んで外れました。
抜いたビスは簡易図面で管理。 チェーンブロックでフレームを落とします。
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このピアノの大きさだと女性一人でもチェーブロックを使い降ろす事が出来ます。(なかなか大変ですが^^;)
ゴキの糞だらけ。 ゴキ卵発見・・・(~~);。 ここまでしないと判りませんね。
フレーム裏側、錆と虫の抜け殻・・・。 なんてこったい!!
シンナーで響板ニスを剥します。 木目が綺麗に出ますね。 ピンブロック外し。
サンダーで完全にニスを剥し響板の表面を整えます。 剥がしたど~!!
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塗装をします。 駒部分はマスキングをして保護します。
塗ったり削ったりで仕上げていきます。 バッチリですね!!
フレームの錆落し。 フレームを塗装して本体に戻します。 ビスも錆落ししました。
ビスを締めます。 新品ピンブロック。 一個ずつ専用ポンチで打ち込みます。
ピンブロック終了。 ピン板に傷つけないよう穴を開けます。金太郎が監督中。
共鳴防止用止音赤フェルト貼り。 見違えるように綺麗になりましたね(^^)v。
新品シルバーメッキピン。 打ち込み開始。ガンガンと脳天に響くのでイヤーマフは必需品。
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打ち込み完了。 ドイツの高級レスローワイヤーで張弦開始です。
綺麗なコイルを作りながら黙々と張って行きます。 プレッシャーバー取付。
特注巻線届きました。 チューニングピンの高さを揃えます。こ~んな感じ(^^)v
新品になりましたね~。 プレッシャーバーも綺麗です。 バッチグー!!
巻き線を張ります。太いので結構指が痛いです。 巻き線終了。
止音フェルト取付。 弦が全て新品になりました。とても綺麗ですね。
弦を傷つけないように弦の切れ端で弦を弾いて音を合わせます。 掃除・・・(^^);
フロントブッシングクロスを全て外しました。凄い虫食いです。 バックレールクロスわ剥がすと・・。
バランスクロスも外しました。クロス類は全て捨てます。パンチングペーパーも外したらクロス跡が・・・。
ピンを一本ずつ磨きます。 新品クロス類。 時間が・・・!!
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フロント。 バランス。 棚板も綺麗になりました。
棚板を本体にセットの為ピアノを起こしました。 光ってますね~!!
底板分解開始。 クロスが無くなってます。 ・・・・・こんなとこまで。
分解終了。 汚れでこんなに色が違いますね。 ペダルを磨きます。
ピッカピカですね。 錆止めクリアー塗布。 ペダルパーツ取付完了。
底板も天秤パイプも塗装しました。 外装ポリッシャー掛け。 ペダル窓クロス交換。
新品ビスで底板を取り付けます。 取り付け完了。 起こします。
本体完成です。 ペダルもバッチリですね。 弦もバッチリ!!
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アクション修理に入ります。ま~ま~、凄い事になってますね。
ハンマーを外しますね。 バットフェルトが無くなってます。 外すと凄い事に!!
ジャックスプリングも・・・。 ・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・(~~);
ブライドルテープも汚い。 外しました。 スプリング根元錆。
スプリング中央錆。 バットフェルト剥しました・・・すると生きた虫発見!!
時間が掛かるけど一本ずつ磨くしかありませんね。
使用前 使用後
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バットフェルトをカットして貼付け。 ブライドルテープも一本ずつ交換します。
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ダンパーレバースプリング錆。 困ったもんだニャ!! ダンパーレバー。
ジャック・・・・。 とにかくばらします。 ダンパー外し。
ダンパー終了。 センターレール。 ウイッペンを外します。
ウイッペン・・・酷いのは覚悟してるのだが・・・・お昼前の作業には・・・食欲が・・・!!
気を取り直し外す。 全て外しました。 外したパーツとセンターレール。
これが全ての部品です。 パーツ届きました。 各パーツのフェルト・クロス類。
センターレール・ブラケット外しました。 ブラケットを塗装しました。 組み立て。
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一個ずつ磨きます。根気の要る作業です。 ルーターで細かい作業。
ウイッペン磨き終了。 ジャックスプリング交換です。 外しました。
新品スプリング。 取付します。 良い感じですね~!!
レギュレティングボタンクロスを交換します。虫が付いてますね。 一個ずつ、一個ずつ。
クロス交換終了!! ジャックストップレールクロスを剥がすと・・・出てきました。
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ダンパーフェルトも隅々まで・・・・生きた虫発見。 ダンパーフェルト類です。
ウイッペン取り付けました。綺麗になったでしょう(^^)v. ダンパーレバーパンチング。
貼り替えました。 ダンパーフェルト切断です。部分で形と大きさが違います。
ダンパーレバークロスの経年使用による穴あきです。スプーンが引っ掛かりタッチに影響、貼り替えます。
ダンパーレバークロス終了。 ダンパーを取り付け。 こんな感じです。
ダンパーフェルトカット・張り付けしながら完了しました。 アンダーフェルト入りハンマー。
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ハンマーヘッド外し。 ハンマーフェルトに針を刺し弾力を出す作業です。
ハンマーヘッドを植え込みます。オリジナルに合わせて交換しました。この後微調整します。
バランスブッシングクロス貼り替えです。剥がすと虫がいたり凄いです。 剥し終了。
白鍵のヒビ割れ。貼り替えましょう。 表面のアクリライト剥がれます。 剥がれた鍵盤。
バランスブッシングクロス
フロントブッシングクロス
カットして終了
新品白鍵。 貼って削ります。 白鍵貼り替え終了。
黒鍵も磨きました。 一本ずつ調整しながら鍵盤を取り付けます。
パーツ取付全て終了。 調律・調整を繰り返します。 パーツ磨き。
譜面台蝶番も新品に交換。 yamaha輝いていますね。
完成しました。時間は掛かりましたが、見事に甦ってくれました。
良い音を奏でてくれます。大切にお使いくださいね!!
タグ:ピアノオーバーホール・修理, 塗装, 本日の作業